姥湯温泉は、標高1250mに湧く山形県で最も高いところにある秘湯の一軒宿です。 深い谷間を眺めながらのにごり湯の露天風呂が有名で、日本秘湯を守る会に加盟しています。開湯は1533年という歴史ある湯は、今なら手前まで車でアクセスできますが(それでもスイッチバックしないと曲がれない所があったりしますが)、そんな昔は荷物を運ぶだけで大変だったろうな、としみじみするほど山の奥です。 宿は、木造2階建てのいかにも湯治の宿という雰囲気、小学校のような長細い廊下沿いに古いながらきれいに掃除された部屋が並んでいます。部屋は壁でなく襖で仕切られていて、人数によって上手に切り分けをしています。 |
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1: 姥湯までのは、スイッチバックの必要な山道をいった一番奥にあります。 写真は駐車場から歩いて宿に向かっている所です。 駐車場からも上るので、物を運ぶ用の手動ケーブル籠がありました。 2: きれいな青乳白の湯、かなり濃い濁り具合です。 3: 女性用露天風呂、塀で囲まれているので安心ですが、ちょっと狭いです。 4: 宿の廊下には、国鉄時代の掲示板が。 5: 本当に自然の中の湯にみんな幸せ♪ 5月でまだ山に雪が残っていました。 |
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姥湯のお風呂は、大自然の中の大きな混浴露天風呂が2つと女性専用露天が1つ、比較的新しい男女別の檜風呂の内湯があります。露天の奥には湯畑があり、湧いて浴槽に流れ込む流れが分かるのが面白いです。 お湯は青っぽい乳白濁の湯で、強い硫黄臭が漂っています。泉質は、単純酸性硫黄温泉です。 比較的強い酸性ですが、なめらかで体に優しく、数時間入っていましたが特に湯あたりはしませんでした(足は80歳のようにしわしわになりましたが)。成分表はこちら。 |
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6: 夜はビールと露天風呂、うーん幸せ。5月の連休でしたが、なぜか貸切状態でした。 7: 宿にかかっていた古い看板。「山水の景色日本一」に納得、そして胃腸に効くようです。 8: お部屋でお食事、こんな山の中にあって、しっかりとした食事を出してくれました。 |
どんな状況でも、自然の美しさ、荒々しさを堪能できる露天風呂ですが、紅葉の時期は特に人気だそうです。 また、夜になると照明が消えて、星を眺めながらの入浴ができます。山の中の一軒宿で他に全く明かりがないので、プラネタリウムのよう。流れ星を探しながらぼーっと入って出てを繰り返す幸せの時間は、日帰りでない宿泊者の特権です。他の泊まり客はみなご年配で、就寝が早くて、夜は貸切状態で露天宴会をしていました。大自然と露天とビール、最高です。 以上、アクセスが大変ですがその分秘湯を堪能できる素晴らしい温泉でした。雰囲気もお湯もよくてアクセスだけ悪いですが、これが良くなったら混んでしまうからこのままそっと残ってほしい、そんな宿でした。 <2003.5> |