HOME |  SITE MAP | CONTACT

垂玉温泉 山口旅館 : heavenly-spring.com

垂玉温泉 山口旅館

垂玉温泉 山口旅館
垂玉温泉山口旅館は、垂玉温泉にある一軒宿で、創業江戸時代の末という歴史ある温泉宿です。南奥阿蘇、山の中腹緑に囲まれた宿は、秘湯の会にも所属しており、また明治時代から昭和にかけて、北原白秋や与謝野鉄幹など文人達が投宿したことでも知られています。
そんな歴史ある宿ですが、現在フロント棟などは新しくリニューアルされており、湯治の宿慣れしていない人でも、普通に旅の宿として利用できると思います。(もちろん昔ながらのお風呂は残っています)
ここの温泉は、阿蘇の烏帽子岳山系の地下水が地熱によって温められたものだそうで、宿の後ろにある滝の滝つぼが源泉になっているそうです。

★★★★☆
★★★★
★★★★☆
★★★
★★★☆
阿蘇郡長陽村河陽
09676-7-2222
URL :  http://www.tarutama.jp/index.html
入浴料金 :  500円
行き方 : 車なら熊本ICから国道57号・325号経由で45分ほど、熊本市街から約1時間ほど。電車なら、阿蘇下田駅からバスで地獄、垂玉温泉行きで終点下車、もしくはタクシーで約15分です。立野駅からだと20分ほどかかります。
1. 2.
1: 男女別の大浴場、天の湯。渓谷を見下ろすような造りになっていて、山の緑がとてもきれいです。
2: 名物滝の湯、横に渓流が流れる絶景の湯で、
   混浴ですが、湯浴み着が用意されているので女性でも気軽に入れます。
   この湯浴み着はぶ厚いフェルトのワンピース風で、かなりしっかりしたものでした。

3: 同じく滝の湯の眺め、緑の奥に滝が見えます。また、季節ごとの風景が違うのも素適なお風呂です。
4: 新しくなっていたロビー、ちょっと洋風アンティーク的。ただ他のエリアは全て純和風です。
5: 茅葺のかじかの湯は、樽風呂や岩風呂など2ケ所を朝夕で男女交替にしてあるので
   泊まれば両方楽しめます。
3. 4. 5.

新しいながらレトロな別荘風のエントランスを入ると、奥に由縁のある文人の書などを展示したコーナーがありました。また、部屋からは緑の渓谷が眺められます。

お風呂は、男女別の大浴場と、家族風呂、浴場もしくは外から入る2種類の露天風呂(かじかの湯)があり、また有名な滝の湯は道路を挟んで反対側にあります。
どのお風呂も眺め、雰囲気ともによく、またお湯は硫黄泉で、ほどよい温度に沸く温泉をそのまま掛け流しで使っています。近くにある地獄温泉は同じ硫黄泉でもかなり濃い白濁ですが、こちらは透明からやや青緑白っぽく濁っていました。その時の状況によって多少色がかわるようです。
6: 夜のお食事は部屋出しでした。味は旅館料理の定番、という感じ。
   年配の板さんがいるのかな、と思いました。
7: 家族風呂は6畳ほどの広さの地味なタイル浴室で、かなり年期が入っていました。
   ここも掛け流しですが、露天や内湯が十分気持ちいいのでここは必要なかったです。
8: 近くにある地獄温泉は同じ硫黄泉でも白濁湯で、こことはまた違った開放感があります。
6. 7. 8.

ここの宿は、6種類ものお風呂に入れ、しかもただ数があるだけではなく、ひとつひとつの湯に個性がある所が素晴らしいと思いました。また、客室が35室のみのせいか、なぜかとても空いていてどのお風呂もほぼ貸切に近く悠々と入れたのが嬉しかったです。

滝の湯は、とにかく滝の音と一面の緑とマイナスイオンたっぷりだし(きっと紅葉や雪見風呂だとまた違った雰囲気でしょう)、内湯はきれいで広々眺めがいいし、その横の味のある湯治風呂や1人占めできる樽風呂、露天岩風呂や檜風呂など、とにかくお風呂がひとつづつ気持ちいいのです。通常、複数浴槽があってもお気に入りの浴槽が自然に出来て、そこにばかり入る事が多いのですが、この宿の場合、どこもそれぞれいい味があるので、ここというのが決まらずあちこち交互に入っていました。唯一の難点と言えば、お風呂に行くのにいちいち外を歩かないと行けないこと位でしょうか(と言っても、山奥なので浴衣そのままでふらふらと行けばいいのですが)。

お料理やお部屋の雰囲気はそれほど気にせず(どちらも悪いわけではないですが、正直ごく普通です)、とにかくお風呂重視の人には是非お勧めしたい宿です。
それも日帰りでなく、泊まりで色々ある湯をそれぞれ味わってみてほしい、そんな素適な森の中の温泉でした。  <2005.7>