|
バルネアリオ・エスコンディードは、2008年に世界遺産に登録されたコロニアルシティ、サンミゲルアジェンデの北にある日帰り温泉です。 サンミゲルの北の高原は、温泉ホテル、にタボアダやコルティホ、にグルータなどの日帰りの施設がいくつもある温泉地帯です。サンミゲルには欧米系在住者や留学生が多く、そのためか外国人も好むようなおしゃれなカフェやホテルが沢山あります。この地区の温泉施設も、他地域のいかにもファミリープールとは違った、大人も楽しめるような味のある施設が多く、ここエスコンディードも雰囲気のある温泉パークでした。ちなみにエスコンディード・プレイスとは、へんぴな場所、隠れ家という意味ですが、まさにメキシコの秘湯、周辺に何も人工物がないような荒野にぽつっとある温泉公園でした。 |
|
| |||||||||||
 |
 |
| 1. | 2. |
|
1： サンミゲルから51号線を北上すると現れる、エスコンディードの看板。 看板には、大きくAguas Termales（温泉）の文字が。 2： ぬるめの円形プール。暑い気候のメキシコでのんびり浸かるのに丁度よいです。 |
|
メキシコ中央高地の平原にぽつっとあるエスコンディードは、広々とした公園のような敷地に、プールやバーベキューが出来るような広場、池などが点在しています。食料などを大量に持ちこんで、ファミリーや仲間と1日のんびりすごす、そんな温泉公園です。 どこまでが敷地だか分からないような、自然のままのような公園内には、ぽつぽつと露天のプールが3つと、ドーム状の独特な湯小屋の中に温泉プールがありました。それぞれ離れていて、特に案内地図もないので、ふらふらと散歩していると、こっちにプール発見、あっちの森の中にも1つあった、というような感じに探索していくことになるのですが、それもまた楽しかったです。 |
 |
 |
 |
| 3. | 4. | 5. |
|
3： 雰囲気のある、岩に囲まれた長細いプール。 4： 湯小屋横には、紫の睡蓮の咲く池が。サウナでのぼせたら、ここでぼーっと涼みます。 5： 天井にカラーガラスが埋め込まれた、雰囲気ある温泉ドーム。 6： 乾燥したメキシコ中央高地には珍しく、潤いのある風景が広がっていました。 7： 湯小屋入口。白く漆喰をぬられた作りがメキシコ風。 8： プール横の新しいシャワー小屋、荒野にぽつっとあるのが分かるでしょうか。 |
| 6. | 7. | 8. | ||
 |
|
 |
|
 |
|
いくつもある露天プールは36℃前後のややぬるめ。ただ、メキシコの気候、強い太陽の下では丁度良い温度です。無色透明の湯は特に温泉らしさを感じさせるものではなかったですが、広々した自然のなかにぽつっとあって、気分的には十分癒されるものでした。特に、岩と背の高い芦のような草で囲まれた、まさに隠れ家的な岩風呂（的プール）に入ると、上に空だけが見えて雰囲気もよく、秘湯感を味わうことができました。 また、ここで特筆すべきは、独特の温泉ドーム。漆喰で塗られた小さな湯小屋に入ると、大きな天井シャワーがついた前室があって、その奥に天井からやわらかな光が降り注ぐ内湯がありました。出入り口が小さいので、中は温泉蒸気がこもっていて、スチームサウナ状態。お湯の温度は37～38℃とぬるめですが、そんなサウナ状態なこともあって、長く入っているとかなり熱くなる、とても気持ちのよいお風呂です。皆、ここで浸かって、外で涼んで、というのを繰り返していました。 メキシコ在住の日本人には、近くにある温泉ホテル・タボアダか、日帰りのラ・グルータが人気があって、ここはあまり噂を聞かなかったので、正直あまり期待していなかったのですが、予想外にいい雰囲気の施設で満足満足。自然の地形そのままの中に、ぽつぽつと温泉を追加で作ったようなそっけないつくりが、かえって野湯ムードがあって気持ちよいです。が、それ故に、ちゃんときれいに整備された温泉がいい人には、グルータなどの方が向いているかもしれません（野湯に近いため、休憩する椅子など皆持参です。トイレ、シャワー、簡易脱衣所はあります）。ただ、自然の湯好きな私個人的には、家族でアウトドア・ピクニック風にまた遊びに行きたい、と思えるのどかな温泉公園でした。 <2008.12> |
